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2004年01月29日 01:41に投稿されたエントリーのページです。

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図書館司書という仕事

昼休み、久しぶりに会社近くの図書館 に立ち寄りました。
前回この図書館を訪れてからおそらく10年位は経っていると思います。
図書館という公共施設に足を向けること自体最近はめっきり減っていました。

あまり時間がないので、玄関を入ってすぐのところにある雑誌コーナーをぶらぶらしていたところ、「図書館雑誌」が陳列されていたので、手にとってみました。何気なく、巻末に載っている求人・求職コーナーに目がいきました。見ると、求職(者)の数が4〜5件なのに比べ求人の数は1〜2件です。その求人の内容というのが、凡そ図書館関係の職に就くことを志す者なら誰もが希望するであろう公立図書館の司書(正職員)は殆どなく、図書館業務に関係する一般企業の職(蔵書検索システムのメンテナンス)や、司書職であっても臨時職員(1〜2年の契約制)でした。

実は私も大学時代に図書館司書の資格を取得し、一時は司書や サーチャー など図書館業務に関連する仕事に就きたいと思ったことがあります。そんな経験から図書館関係職の我が国での地位と認知度の低さを思い知っている立場としては、「まあこんなもんだろうな」という気がしました。

公立図書館で司書の仕事をするには、まず地方自治体の公務員試験に合格して採用され、いつか図書館に配属になるのを望みながらひたすら待つしかありません。中には専門職として司書を募集する市区町村もあるようですが、その数は決して多いとは言えないはずです(ここで図書館業界の人からは「地方自治体は司書職の専門性を充分に認知して、司書資格を持たない職員を人事異動で図書館に配置するのではなく、有資格者を職員として採用して図書館に配置すべきだ」という意見が必ずと言っていいほど出てきます。これには私も同意するところです)。

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ちょうど10年前。進路に悩み就職浪人することを決めた私は、自分にできそうな仕事をなかなか見つけ出せない一学生でした。とりあえず就職しようかとは思うけど、自分に一体どんな仕事ができようというんだ。一般企業はいろいろと生存競争が厳しそうだし自分には向いていなさそうだから、公務員になりたい。でも試験が難しい。じゃあ他に何があるんだ… とまあこんな感じでした。その後或る方に「公務員と似たような感じでのんびりしていていいよ」と言われたことがきっかけで大学職員という道を目指すようになり、就職活動の末やっと就職が決まることになります。

その後、大学で働きながら区の図書館運営協議会委員を務めました。忙しい社会人の立場から「もっと利用しやすい図書館」を目指していろいろと意見を述べていく志で参加したのですが、何一つ活発な動きがなく、ただ2ヵ月に1回集まって区から5,000円ほどの給金を頂きながら茶飲み話でもしているといった案配でした。そんな状況に危機感と疑問を覚え、私は座長(元大学教授)宛に協議会のあり方に疑問を投げかける辞表を送り、任期終了間近で職を辞しました。

そのときの副座長(女性)というのが、就職難の逃げ道として大学院に進み源氏物語を研究、卒業後は司書をはじめとする公務員のような仕事を希望しているという人で、私に言わせれば、失礼ながらまさに「資本主義社会の中で何の生産性も持ち合わせない人」でした。そういう人は腐るほど時間は余っており多忙な社会人の図書館利用者の立場などわかる訳がなく、副座長を務めたところで今の図書館が抱える問題に対する認識が薄いということで、協議会として具体的な成果が得られる見込みは小さいと思いますが。その彼女のような人が、図書館司書を目指そうという人には多いような気がするのです。かく言う私もそうでした。

就職して3年後、私は「パソコン」と出逢いました。中学時代から持っていたコンピュータに対する興味が爆発するような形で一気にのめり込み、とうとう大学を辞めてその世界の職を目指すようになりました。そして今日の私があります。特に今私が目指している「テクニカルライター」はコンピュータ関連職の中でも求人が少ない方ですが、それでも図書館司書の求人状況に比べたらずっとましです。「コンピュータが好きで、コンピュータに関係するありとあらゆることをもっと知りたい」という気持ちが、職業人としての市場価値を持ち向上させるという意味でも、「頑張って勉強しスキルを向上させればきっと採用してくれる会社はある」という精神的な余裕を持つという意味でも、今の私を支えています。もし私に「パソコン」がなかったら今頃私はどうなっていたのかと考えると、そら恐ろしくなります。

今の私はまだいいです。しかし、多少なりとも図書館司書としての勤務経験があり、今後も司書として働き続けることを望んでいる「図書館雑誌」掲載の求職者はどうなのでしょうか。たとえ司書としてのスキルが充分にあっても、司書として働くことにこだわるあまりいつになっても転職できないようなことにはならないのでしょうか。他人事ながら少々心配になりました。