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2005年07月31日 23:46に投稿されたエントリーのページです。

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できなかった親孝行

ふと思い立って、父親にパソコンを買ってあげよう、と思いました。

実は3〜4年ほど前にもそういう話があって、そのためにマシン(iBook Special Edition、M7716J/E)も用意したんですが、父親の視力がよくないこと(その割にはiBook SEの液晶画面が12インチと小さく、本当に使えるか疑問だったこと)、私が日々自分自身のことばかり考えていたこと、それと何より当時父親との関係が必ずしもよくなかったことなどもあり、ずっと具体化しないまま月日が経っていました。

このたび会社を辞めることになって少しは時間に余裕ができること、それと今回の決断にあたっての精神的サポートをありがたく感じたこと等が頭をよぎったのでしょうか、突然3〜4年前の宿題を思い出し、「今度こそは実行に移そう」と固く誓ったのでした。

使わせるなら、WindowsよりはMacintoshしかない! と決めていました。私見ですが、WindowsはXPの時代になっても初心者(特に高齢者)には敷居が高いと思っています。Macintoshはといえば、ハード面ではマウスが1ボタンで、ソフト面では美しいインターフェースと表示の拡大が可能なDockを備えるMac OS Xがあります。

そこで物色したのが、今は型落ちモデルとなってしまったiMac G4(通称「大福」)で液晶ディスプレイが20インチと最も大きいタイプ(M9290J/A)。これまで買う機会こそなかったもののその存在は知っていました。現行モデルのiMac G5でも20インチモデルはありますが、iMac G4の方がディスプレイの可動範囲が広く、必要に応じてある程度自由自在に位置を調整することができます。それに型落ちモデルなので中古ならば安価で入手できるはずです。

30日(土)の夜に私から話をしたところ、一応インターネットを使ってやってみたいことはある、とのこと。それならばと某量販店の中古販売で在庫を見つけ、予約をし、いざ買いに出かけようとしたところ…。
ストップがかかりました。

理由は、「視力に自信がない」「今から操作を覚えられるかわからない」ということでした。
たしかに、もともと良くない視力は3〜4年よりさらに落ちています。ただ、大きなディスプレイとMac OS Xのユニバーサルアクセス機能で、何とかなると私は踏んでいました。
操作は、WindowsよりシンプルなMacintoshを選択することと私が必要に応じて操作方法を教えることで、これまた何とかなると思っていました。
だからこそ、父親の言葉を聞いたとき、正直なところかなりショックでした。

ちなみに、母親はこの件に関しては反対でした。「視力が弱いし、途中で挫折するかもしれない。そうなったら無駄な買い物になる」というのがその理由です。
この言葉を聞いて、一応私も無駄な買い物にならないか危惧はしていたので、出かける前に意思を確かめたところ、上のような言葉が返ってきた次第です。

父はもともと仕事人間で、無趣味です。リタイア後は、最初は毎日ウォーキングに遠くまで出かけていたものの、最近は家に一日中いて、テレビの前に座り、民放各局のドラマやニュースを見ています。音楽を聴くとか読書を楽しむとかといったこともありません。私と同様に、いや、私以上に社交的ではないので、友人・知人に会いにどこかへ出かけるということもありません。というより加齢と病気で歩くのが年々しんどくなってきており、外出したくてもできないというのが本当のところかもしれません。

3〜4年前にもっと積極的に私が動いていれば、またあと3〜4年早くiMac G4の20インチモデルや現バージョンのMac OS Xが出現していたら… と思うと、残念です。それ以上に、父親に対する申し訳ない思いと、父親がここまで年をとってしまったことに対する寂しさで、今私の心の中は支配されています。それと、(肉親とはいえ)他人事ながら、一日中テレビを見ながら齢を重ねていく無趣味な父親に対して、「そんなのでいいのか…」と心配になりました。
ただ、テレビを見て笑ったり楽しんだりしている姿を見て、「要はこれからも毎日楽しく過ごしてくれればいいか」と思い直し、少しだけホッとした気分になりました。ちょっとした自分への慰みといったところでしょうか。