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2006年05月28日 22:46に投稿されたエントリーのページです。

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「戦後日本デザインの軌跡」(千葉市美術館)を見に行く

千葉市美術館で今日まで開かれている、「戦後日本デザインの軌跡 1953-2005—千葉からの挑戦」を見に行ってきた。

10日ほど前だったか、「首都圏ネットワーク」(NHK総合テレビ)で紹介されているのを見て、興味を持っていた。というのも、私は工業デザインにもともと興味があり、子供の頃なりたい職業の一つがカーデザイナーだった(雑誌『CAR STYLING』をよく立ち読みしていた)。

今日が最終日ということで、自宅からはかなり遠くはあったが、見に行くことにした。

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京王新線・都営地下鉄新宿線・JR総武線快速を乗り継いでおよそ1時間、千葉駅に到着。歩いてもよかったのだが、ちょうど駅前のバスターミナルにバス(京成バス 千03系統 大学病院行き)が停まっていたので乗車。2つ目の「中央三丁目」で下車。
降車時にバスカードを使おうとしたら、「カードは使えない」とのこと。「現金で100円を支払ってください」と。100円? 千葉駅から県庁までのバス運賃が100円ということを事前調査で知ったが(このことが、千葉都市モノレール1号線の乗客数が伸びない理由になっているらしい)、まさかこんなところまで100円で済むとは。

歩くこと数分、ようやく千葉市美術館に到着。
6階までは千葉市中央区役所になっていて、その上が美術館。
何やら古い建物の上を覆うように新しいビルを建てたようだ。

エレベーターで、美術館受付の8階へ。
入場料は大人800円。

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1953年から昨年までの間に、千葉大学工学部工業意匠学科の卒業生達が世に送り出してきた工業製品を集めて、年代別に(7つの時期に分けて)展示している。

小型扇風機やトランジスタラジオから始まって、オートバイ・自動車、鉛筆(とそのパッケージ)、調理器具・食器、カメラ、洗剤・化粧品のパッケージ、食品のパッケージ、建造物(橋・駅前広場)、ショーウィンドウ・テレビ番組のセット、携帯電話やパソコンなど、果てはシステムキッチンや便器まで、とにかくありとあらゆる製品が展示されている。

以下、展示品のいくつかをお目にかけよう(館内撮影は特に禁止されておらず、カメラを向ける人が他にも数多くいたので、念のため)。


小型扇風機(卓上扇)。これがすべての始まり。


トランジスタラジオ。今見ると新鮮に感じられる色使いだ。


ポリバケツ。これもれっきとした「デザイン」が生み出した製品。


資生堂「メンズムース」用ブラシ。グロッキー状態のボクサー役とんねるず石橋貴明が、休憩中に「メンズムース」の付いたこのブラシで整髪したら俄然元気になるTVCFを思い出すなぁ。


最近巷で増えてきた新型ポスト。これも立派な卒業生の制作品です。
間違っても郵便物を入れてはいけません。


ここは千葉なのに、地下鉄東西線・丸ノ内線にお乗り換え!?
この営団地下鉄時代の案内表記も、卒業生の制作品。
東京メトロとなった現在、新しいデザインの案内表記に置き換えが進んでいます。


トヨタプリウス(後方)と日産フーガ(手前)。後部ドア最後部のライン処理が酷似しているのは、やっぱり同じ学校の卒業生だから?(手がけたのはそれぞれ別の人)

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日常、何気なく無意識のうちに使っているもの、例えば食器や歯磨き、洗剤、すべては「デザイン」されたもので、そこにはデザイナーの意図や思想・理念、考え、思いなどが詰められている。
つい私達は日常のせわしさの中でそういうものを意識せずに(あるいは気づかずに)、いろいろな製品を手に取り使っている。
しかし、どこにでもありそうな、すっかり日常にとけ込んでしまったものでも、そこには某かの「デザイン」があるはずで、そういうものを意識し、感じ、楽しむことが、日常生活を、そして心を豊かにするのだと思う。
私は今日、数多くの作品を一つ一つじっくり見つめることで、そのことを改めて認識した。

また、何と言っても特筆すべきなのは、これだけ多くの、それも有名な製品を、千葉大学工学部工業意匠科という1つの学校の卒業生が世に送り出してきたという事実だ。くまなく展示物を見ていて、「えっこれも?」「あれも?」とハッとさせられることが数多くあった。
一大学の卒業生の作品を一堂に集めたら、それがすなわちこの国のデザインの軌跡になってしまうという事実。この展示会の名称は「戦後日本デザインの軌跡」だが、これは決して傲慢な命名ではない。まさしく千葉大学工学部工業意匠科の卒業生達が、日本のデザインのシーンをリードしてきたのだから、自惚れでもなんでもなく、正当な命名だと思う。

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展示品の詳細については、展覧会カタログをご覧になるとよいだろう。通信販売も可能なので、興味のある方は注文されるべし。

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帰りは、千葉駅まで徒歩(15分くらい)のあと、総武線快速に乗車。

腹が減っていたのでコンビニでパンと飲み物を調達していたが、それを車内で飲み食いするには普通車では勝手がよくない。混雑してるし、周りの目が気になるし。
そこで、グリーン車に乗車することにした。グリーン料金は550円(50km以下、土・日・祝日の料金)。プラットフォームにSuicaグリーン券の券売機があったので、まごまごしながら何とか購入。

2階建てグリーン車の2階席に行ったら、案の定空いている。空席に座った後、席上(棚の底面)にあるセンサーにSuicaを認識させると、赤いランプが緑に変わる。これで車内検札は不要。


Suicaの読み取り機とランプ。右側(私が座った席)のランプが緑になっているのがわかる。

千葉から錦糸町まで(錦糸町で各駅停車に乗り換え)34分だったが、快適に過ごすことができた。グリーン券も、車内で買うより250円ほど安く買えたので、思い切って買ってよかった。

コメント (2)

わ~こんなおもしろい展示会があったんですね。
知っていたら、見に行っていたかも。ざんねーん!

そうですね、もうちょっと早く行ってたら、この記事も展覧会の紹介記事としてカッコがついたかもしれません。
今後また似たような展覧会があればいいんですけどねぇ。

展示されている「ヘルシア緑茶」とか「カルピスウォーター」のペットボトルを見ていると、「なんでそんなものをマジマジと見てるの? そこらのコンビニやスーパーで普通に売ってるモノじゃん」と言われそうです。端から見ると、滑稽な光景かもしれません。
でも、パッケージを一つのデザイン作品として見ると、「見る」という行為の持つ意味が全然違うんですよねー。これらの商品(のパッケージ)も、立派な「デザイン」なんですよね。