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2006年09月05日 23:59に投稿されたエントリーのページです。

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初勝利→初優勝!──観戦記 第77回都市対抗野球 横須賀市対にかほ市

同業他社2チーム(太田市・富士重工業と豊田市・トヨタ自動車)を破った日産自動車と、埼玉県内の2チーム(狭山市・ホンダとさいたま市・日通)を破ったTDKの対戦。

今日もバルコニー席。
東京出身の私、普通なら同じ関東の神奈川を本拠地とする日産自動車を応援するところだろうが、子供の頃から日産という会社になんとなく親しみを感じないことと、持ち前の判官贔屓な性格もあって、TDKを応援することに。そこで、TDKが陣取る三塁側の席を選んだ。
別に、敗れたホンダや日通の呪いをかけてやろうと思ったわけではない(笑)。

秋田からこの日のために駆けつけたのだろうか、応援席の埋まり具合は近場である横須賀市の日産自動車とほぼ互角。

先発投手発表。日産が昨日は登板しなかった石畝(いしぐろ)なのに対し、TDKは昨日早々にノックアウトされた野田。この辺りに選手層の厚さの違いを感じる。TDKはそんなんで大丈夫なんだろうか。

始球式は、横須賀市長とTDKの社長(たしか)。さすがに日産の社長、つまりカルロス・ゴーンを呼ぶわけにはいかなかったんだろうなぁ。

1回裏、TDKが守備につく際に選手がスタンドにサインボールを投げ込む。どのチームでも守備につく際に必ずしていることだが、1階席にボールが行くことが殆どで、バルコニー席には飛んでこない。ところが、なんと今日はバルコニー席に、それも自分のすぐ右側に! 人がそんなに多くなかったこともあって、ゲットしてしまった!
何だかこれで「TDKを応援してあげよう」という気持ちが高まってきた。

3回の裏、とんでもないことが起きる。
日産の7番・伊藤がツーベースで出て、8番キャッチャー南が送りバント。TDK野田が獲って三塁に投げる。ところが、サードの高橋利信(七十七銀行)が三塁のベースカバーに入っていない! あーあ。ボールが転々とする間に伊藤がホームイン。送球のタイミングからいけば間違いなくランナーはアウトだったのに、もったいない。補強選手ということもあって、守備体系の連携がうまくいかなかったのだろうか。

しかし、4回の表、連打で2対1とTDKが逆転。日産相手に勝ち越した!
ところが6回裏には日産が3番・吉浦の左中間へのソロで追いつく。やっぱりこんなもんか。

7回表。ここで試合が動く。
2アウト二塁で、日産は2番手の高崎健太郎が登板。
投球練習を見ていると、投球がショートバウンドするのが何度かあった。ひょっとしたら……
そんな予感はやっぱり的中した。1番・小町(七十七銀行)を打席に迎え、ワイルドピッチでランナーは三塁へ。その後さらにワイルドピッチで、とうとうランナーが生還してしまう。やっぱりなぁ!
2番・阿部博にもタイムリーが出て、結局2点を追加。たまらず監督は高崎を降板させ、左腕の青木をマウンドに送る。
青木の投球フォーム、右足を上げたときの左手の位置がどことなく星野伸之(阪急・オリックス→阪神)に似ている気がする。

7回裏、日産に2アウト二塁でタイムリーが出る。センターからのバックホーム、タイミング的にはアウトになってもおかしくなかったと思う。ただ、送球がそれ、キャッチャーが落球してしまったのが惜しい。
1点差だ。あと2イニング、逃げ切れるのだろうか。

こちらの心配に反して、TDKの野田は、8回も9回も疲れを感じさせない、危なげないピッチング。リリーフが出るかと思いきや、
ここまでくると、「お願いだから何とか1点差のまま逃げ切ってくれー!」と、昨日までとは180度違ったTDKを応援する気持ちに。

9回裏日産最後のバッター、ライトに大飛球。「すわ、同点ホームランか?」とハラハラしたが、ライトが難なくキャッチ。決まったー!

「ひょっとしたらひょっとするかも」と昨日は言っていたが、まさかホントにそうなるとは……。

昨年も涙をのんだ日産が、また今年も同じ目に遭う。
TDKの優勝が決まった瞬間、選手達はベンチで茫然としていた。「また今年もか……」「今年も手が届かなかった……」そういう思いでいっぱいだっただろう。

振り返ってみると、TDKは「2アウトからでも得点できる。2アウトだからといって悲観することはない」と思える攻撃ぶりだった。
ランナーが出ると、100%バントで送る。大抵ノーアウトで先頭バッターがヒットを打ち、次のバッターが確実に二塁へ送る(1アウト二塁)。そして、次のバッターがあえなく凡退してアウトカウントが1つ増えるものの、簡単に3アウトにはならない。2アウトからでも粘って何とかランナーを帰そうとし、実際に点が入る。その繰り返しだったと思う。

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それにしても、「今大会で悲願の1勝を」と言っていたチームが、あれよあれよという間に決勝まで勝ち進む。そこまででも「よくやった」というところなのに、決勝でも相手の強豪を破って優勝してしまう。
いったい何なんだろうか?

ガイドブックを見てみると、担当記者の予想でTDKを優勝チームに挙げているのは一人もいない。ダークホースとすら思われていないのが、今になってみると笑える。

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閉会式。

橋戸賞にはTDKの野田。昨日の3回でのKOを乗り越えて、この試合でよく最後まで投げた。インタビューで本人が語っていたが、今日の先発は今日の昼に監督から告げられたんだとか。その瞬間「ヤバいと思った」という。でも、そんなプレッシャーを跳ね飛ばし、昨日の悪い結果を引きずらず、本当によく投げた。

TDKは、他に打撃賞を4番・佐々木が受賞したほか、田口投手が若獅子賞を、応援団が応援団コンクール特別賞(?)を受賞した。

式に参加した唯一の他チームの選手として、昨日TDKに敗れた日通の4番・下窪が姿を見せた(首位打者を受賞)。

応援団コンクール金賞は、JR東日本。これは文句なしだと思う。あの統率のとれた応援態勢、団員のキビキビとした身のこなしなど、見ていて本当に感心させられた。さすがに鉄道会社の社員である。

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今年は、12日間の大会期間のうち、6日間ドームに足を運んだ。これはもちろん私にとって新記録だ(今まではせいぜい1〜2日しか観戦していなかった)。
こんなことができるようになったのも、フリーランスとして働き始めたからだ。いつ休むかを自己裁量で決めることができるうえ、平日の昼間も観戦を楽しむことができる。ホントに恵まれたなぁと思う。

来年もフリーで働けていたら、ぜひ同じようにして連日ドームに足を運びたい。今年は大会後半に観戦が偏ったので、ぜひ前半からどんどん観戦していきたい。
それには、夏休みの取り方を考えねば。

今年の夏休みも、とうとうどこへも旅行に出かけることはできなかった。でも、旅行の本来の目的である「非日常を味わう」ということは、この連日の観戦によっても十分達成できたと思う。
今日でひと夏の祭りが終わってしまったようで、寂しい気持ちでいっぱいだ。

それと、社会人野球をここまで楽しむことができたのは、初めてだったと思う。興味を持ち始めたのは小学生の頃で、今から20年以上前と随分昔のことだが、あくまで「興味がある」というレベルで、本当の楽しみはわかっていなかったと思う。
それが今回、連日連夜観戦したことで、この歳になってようやくわかったような気がする。

何だか、11月の日本選手権を見に大阪まで行きたくなった。
来年の第78回大会まで待てない。