このページについて

2007年08月15日 23:43に投稿されたエントリーのページです。

一つ前の投稿は「今年最初の夏祭り」です。

次の投稿は「20数年ぶりに、温泉で……」です。

他にも多くのエントリーがあります。ホームページアーカイブページもご覧ください。

Powered by
Movable Type 3.34

アップルWebバッジ

« 今年最初の夏祭り | ホーム | 20数年ぶりに、温泉で…… »

ウィラーの“逃げ”──NEWS ZERO「格安バスツアーの光と影 睡眠3時間で幻覚を見た」(日本テレビ)

今日の23時10分頃から放送された、日本テレビ「NEWS ZERO」の特集「事故続発格安バスツアーの過酷東京大阪間4000円の裏毎晩運転で幻覚を見た」。

ツアーバスをめぐる問題については、5月の3日4日8日に取り上げてきたけど、今日新たにNHK以外の放送局が番組で取り上げると知ったので、視聴してみた。

今頃、某巨大掲示板群では大騒ぎになってるだろうけど、それには目を通さずに自分の思ったことをありのままに綴ることにする。

───────────────────────────────────

うーん、この内容じゃ、ウィラートラベルは先日の放送での大きなイメージダウンを挽回したかもしれないな。

放送時間は約10分と、ごく短かったこともあるけど、取り上げられているのは問題のほんの一面に過ぎない。

内容は、
●ツアーバスの安全確保に取り組むウィラートラベル。「運転手の2人体制」と整った労働環境でバスを走らせるウィラーエクスプレス。
●一日あたりの労働時間は15時間、睡眠時間は3時間。1ヵ月の休日はわずか1日。東京・大阪間をワンマン運転で走り続ける零細バス会社(社名は不明)の運転手。
●相次ぐツアーバスの事故の対策に乗り出す官公庁。「安全を遵守する意識のない事業者は、事業者としての資格がない」と言い切る

この問題で大事なのは、「ツアーを企画する旅行会社がバス会社に対して極端に安い金額を提示し、無理やりこき使っている」ということと、「その旅行会社の一つが、他ならぬウィラートラベルである」ということ。
前者については一応サラッと取り上げてはいたが、後者については全く言及がなかった。

これでは、視聴者に「ウィラーという会社はちゃんとしていて、零細バス会社はダメだ」という偏った捉えられ方をされても仕方がない。
先日のNHKスペシャルの放送を見ておらず、今日の「ZERO」で初めてこの問題を知った視聴者なら、間違いなくウィラーを優良会社と思うだろう。そして、「私も今度ツアーバスを利用する時はウィラーエクスプレスを利用することにしよう」と思うことだろう。

零細バス会社の労働環境が悪いのは何故なのか(答え:価格競争に晒されているから)。
その問題の根元はどこにあるのか(答え:零細バス会社に対して法外に安い価格しか払わない、ウィラートラベルのような旅行会社の存在)。
このことについてもしっかり取り上げないと、間違いなく視聴者は誤解する。あれではウィラートラベルの宣伝VTRだ。

ウィラーエクスプレスのバスは、国産ではなく韓国車。一部で強度など安全性に疑問を投げかける声があるが、それについても言及していない。

ウィラーにしてみたら、5月のNHKスペシャルに対する反響(もちろん悪い意味での)で、「さすがにこれはマズイ」と思ったんだろうな。もしかしたら焦りもあったのかもしれない。「いつかイメージを挽回してやろう」と思っていて、今回見事にそれに成功した(?)格好だ。
何も知らない視聴者へ自社に対する良いイメージを植え付けておいて、さっさとトンズラこいてしまったようなもの。

しかし、NHKスペシャルの放送を見ていた私のような人間は、ダマそうとしたところでそれは絶対にムリ。そうはいくかって。

───────────────────────────────────

ちなみに、今確認してみたら、5月3日以降今日に至るまでこのWeblogでアクセス件数の多いページのベスト3(トップページを除く)が、いずれもこの問題について取り上げたエントリー。

1位:遵法意識と想像力の欠如──NHKスペシャル「高速ツアーバス 格安競争の裏で」(2) 1274回(全体の18.53%)

2位:悪徳旅行会社に怒りの鉄槌を──NHKスペシャル「高速ツアーバス 格安競争の裏で」 1235回(17.97%)

4位:価格破壊で産業が壊れる──NHKスペシャル「高速ツアーバス 格安競争の裏で」(3) 308回(4.48%)

このことから、この問題に対する関心の高さが窺える。

私としては「他でもない“私の”文章を読んでほしい」というより、「この問題を一人でも多くの人に知ってほしい」という思いでいる。